お店作りにコンセプト・強みは必要か
町中には数多くのバイク屋が存在します。
その強豪蠢く激戦区に自分のお店を開業させたとして、
生き残れるでしょうか?
バイク業界歴12年バイク屋店長歴5年の私が
どんなコンセプトのお店を作っていくべきか、私見を交えて考察していこうと思います。
どんなバイクでも扱います。ジャンルも国産・外車も、年式はおろか排気量も問いません。
バイク屋にとってそういったオールマイティーな対応や技術があれば
もちろん良いと思います。
バイクの事ならなんでも相談できる整備の神様の様な存在であれば
当然お客様からも重宝されると思います。
じゃあオールジャンルで全てのお客様に対応出来るようにするべきか。
私の意見は少し違います。
開業時は「1つの強みをもったお店作り」が必要だと思います。
そもそも何でも扱います、というバイク屋にとって最も警戒すべきは
「大型店」の存在です。
街の小さなバイク屋と大手チェーンのバイク屋、悲しいかなネームバリューは
確かに存在します。
大型店は基本的にスケールメリットを生かしたオールジャンルの店舗がほとんどです。
多くの消費者は大手であればあるほど安心感を感じてしまいます。
「何でも扱う」という土俵で大型店と勝負すれば、ネームバリューの差や在庫数の差で
大型店に勝つ事はなかなか難しいと考えます。
だからこそ、「1つ、突き抜けた強みを持った店舗」になるべきだと思います。
その強みは正直何でも良いと思います。例えば、
オフロードに重きをおいた店舗、
小排気量の通勤スクーターに重きをおいた店舗、
三輪等の業務用バイクに重きをおいた店舗、
他にもスーパースポーツ、旧車、アメリカン等、あげればきりがありませんが
どれかに突出する事が出来ればその分野において、
その地域のお客様は一定数確保出来ると思います。
メリットはそれだけではありません。
「その1分野に注力すれば、
その分野の知識や経験は加速度的に身についていく」事です。
これに関しては当然ですが、例えばハーレーを専門に扱っていたら、
ハーレーに対しての経験値は多く手に入ります。
もちろんスクーターやスポーツ車が触れない訳ではありません。
ですが、普段あまり触らないジャンルのバイクの経験がどんどん積み重なる事はないと思います。
バイク整備の技術がないのではなく、頻繁に携わっているジャンルの
経験値が特別多くなる訳です。
アメリカンが好きで、アメリカンの知識は誰にも負けない!
みたいな強みが貴方にあるのなら、出店予定の地域に同じジャンルの強豪店がいないか
先に確認すべきです。
もし先に強豪がいるのであれば、その地域での出店を諦めるか、
「強豪とは同じジャンルでも別の強みを持って出店すべき」です。
アメリカン1つとっても、
国産か外車か、最新車種か旧車か、小排気量か大排気量か、
ノーマルかカスタムか等、特徴は数多く存在します。
どこに特化すべきかしっかり考える必要があるでしょう。
他店と「どの分野」で「どの部分」を差別化するのか、
それは多くのお客様を喜ばせることが出来るのか。
無計画で失敗しないよう、戦略は当然考えて然るべきですよね。
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